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大平 直也*; 斎藤 滋
Heliyon (Internet), 6(2), p.e03429_1 - e03429_8, 2020/02
被引用回数:4 パーセンタイル:39.14(Multidisciplinary Sciences)鉛ビスマス共晶合金(LBE)は高速炉や加速器駆動炉(ADS)の冷却材の候補である。フリーズシールバルブはこれらのシステムに受動的安全性を付加する機器と考えられている。一方、LBEは固化後に膨張する材料として知られており、LBE膨張により配管内に生じる応力を定量的に評価することが必要である。多くの研究者がこの膨張に関するデータを報告しているが、LBE膨張による歪みの評価はほとんど無い。そこでステンレス容器を用いたひずみ測定と応力評価、並びに光学顕微鏡による組織観察を行った。その結果、室温以上の温度で保持することが配管の歪みを大きく低減する有効な方法であることが示された。
社本 真一; 山田 昇*; 松永 利之*; Proffen, T.*; Richardson, J. W.*; Chung, J.-H.*; 江上 毅*
Applied Physics Letters, 86(8), p.081904_1 - 081904_3, 2005/02
被引用回数:48 パーセンタイル:81.9(Physics, Applied)NaCl型結晶性GeSbTeの局所構造をパルス中性子による粉末回折データの結晶PDF解析により調べた。その結果、この結晶相におけるゲルマニウム原子の大きな変位を見つけた。通常はこのように大きな原子変位は、電気伝導性に影響を与えるが、電子バンド構造からは、Naサイトの格子欠陥に加えて大きな歪が熱伝導のみを下げる一方で、Clサイトに規則正しく並んだテルル原子が高い電気伝導性を維持していることを示している。
五十嵐 慎一*; 原口 雅晴*; 相原 純; 齋藤 健*; 山口 憲司; 山本 博之; 北條 喜一
Journal of Electron Microscopy, 53(3), p.223 - 228, 2004/08
被引用回数:4 パーセンタイル:24.19(Microscopy)固相反応に伴う鉄シリサイドの形成と相変化を、透過電子顕微鏡を用いた平面観察により検討した。実験では、超高真空中にて室温でFeをSi(100)基板上に蒸着させ、その後、試料を電子顕微鏡内にて673-1073Kの温度範囲で段階的に昇温した。673Kでの加熱により、まず多結晶質のFeSi細粒が観察された。さらに973Kへと昇温するに伴い、細粒同士が合体を始め数100nmサイズの多結晶-FeSiが形成されることがわかった。こうした相変化は同時に行った電子エネルギー損失スペクトルの測定によっても確認された。
椎名 保顕; 稲垣 照美*
日本機械学会論文集,B, 69(681), p.1233 - 1241, 2003/05
潜熱蓄熱の蓄熱媒体を多孔体金属に含浸させた複合蓄熱体について、実効熱伝導率が融解特性に及ぼす影響を解析的に調べ以下の結論を得た。解析で想定した蓄熱媒体はOctadecane,水,LiCO,NaCl,多孔体金属は銅,アルミニウム,炭素鋼である。(1)複合蓄熱体の実効熱伝導率を向上させることにより融解時間を減少させることができることを示した。蓄熱媒体の熱伝導率が低いほど、また、伝熱流体の熱伝達率が高いほど融解時間の減少率は大きくなる。(2)Stが小さい場合に、融解時間を表す近似解析結果を求め、数値解析結果とよく一致することを示した。(3)複合蓄熱体を用いるとフィンの場合より数倍から十倍程度相変化時間を短縮できる可能性がある。(4)非一様熱伝達率を用いた場合と、一様熱伝達率を用いた場合の融解時間の差はたかだか10%程度であり、一様熱伝達率を用いても大きな誤差は生じない。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 功刀 資彰*
Fusion Engineering and Design, 63-64, p.421 - 428, 2002/12
被引用回数:20 パーセンタイル:76.03(Nuclear Science & Technology)核融合炉で真空容器内冷却材侵入事象を生じた場合の圧力上昇を低減するために、サプレッションタンクやリリーフ配管からなる圧力抑制システムが考えられている。冷却材侵入時に真空容器内に発生する蒸気はリリーフ配管を介してサプレッションタンクに送られ、タンク内に蓄積された低温水との直接接触によって凝縮する。その結果、系統内の温度が低下し圧力上昇が抑制される。蒸気凝縮に関する従来の研究は軽水炉が対象であるため、サプレッションタンクの初期圧力が大気圧よりも十分に低い核融合炉条件とは異なる。そこで、低圧下における蒸気凝縮に関する現象解明を目的として数値解析による検討を行った。本研究では温度回復法をもとに考案した水-蒸気系凝縮モデルを二相流直接解析手法に適用した。解析結果は可視実験で観察された蒸気凝縮時の気泡の消滅や流動挙動を数値的に良く再現できることがわかった。今後はモデル実験結果との定量的評価を通して相変化を含む混相流体系下での直接解析手法の開発を行う考えである。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 功刀 資彰*
第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2002/06
核融合炉真空容器内冷却材侵入事象時に水の沸騰蒸発によって発生する蒸気は、圧力抑制システムの構成要素であるサプレッションタンクに侵入し、タンク内部に停滞する水(初期約3kPa,25)と接触して凝縮する。これによって系統内の温度が低下し、圧力上昇が抑制される。したがって、圧力抑制システムの設計ではサプレッションタンクにおける凝縮効率の最適化が問題になる。本研究は、従来は実験に頼っていた凝縮効率の最適化に関して、数値解析による最適設計の可能性について検討したものである。解析では水-蒸気間の相変化挙動を、計算セルごとの液相率の変化に応じて潜熱相当分の熱量を加減することによってモデル化した。ダクト及び多孔管を用いた蒸気凝縮モデル実験で得た水槽内の気泡の流動分布の傾向を、本研究で提案した凝縮モデルを使って良く模擬できることがわかった。今後は、より定量的な評価を行う考えである。
小瀬 裕男*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之; 高瀬 和之; 功刀 資彰*
日本機械学会山梨講演会講演論文集(020-4), p.51 - 52, 2002/00
多相流解析には、従来からVOF法が広く使われているが、VOF法は時間進行とともに気液界面がぼやけてしまうことが指摘されている。その点、移流項の離散化を工夫して気液界面のぼやけを防ぐ界面追跡法が有利である。本研究では、原子炉サプレッションタンク内の蒸気凝縮時の気泡界面の振る舞い,ボイド率分布等を定量的に明らかにするために、凝縮解析に界面追跡法を適用し、二相流の直接数値シミュレーションを実施した。水-蒸気間の相変化は、計算セルごとの液相率の変化に応じて潜熱相当分の熱量を加減することによってモデル化した。円管及び多孔管を用いた蒸気凝縮モデル実験で得た凝縮気泡の熱流動挙動の傾向を、本研究で提案した界面追跡法と相変化モデルを組み合わせた二相流解析手法を使って高い精度で予測できることを証明した。
椎名 保顕; 小牧 克哉*; 田中 学*; 菱田 誠*
JAERI-Tech 2001-076, 49 Pages, 2001/11
高熱伝導率の多孔体に相変化物質を含浸させ、実効熱伝導率を向上させた潜熱蓄熱体により、熱伝達流体の温度変動を効果的に吸収することができる。これを用いると、高温ガス炉に接続された熱利用系の安全性を高めることができるのみならず、一般産業においても、一定温度の安定した熱源を作ることができるなど、多方面に利用することができる。多孔体にはセラミックスとしてジルコニア(ZrO,気孔率45.3%),金属としてニッケル・クロム(92.6%)及びニッケル(95.3%)を用い、それらにパルミチン酸を含浸させた複合蓄熱体を製作し、温度変動実験及び数値解析を行うことにより、複合蓄熱体の空間的・時間的温度変動を調べた。その結果、セラミックスを用いた複合蓄熱体に対して、金属多孔体を用いた複合蓄熱体は、内部温度の均一性が高いこと、長時間相変化温度に保持されることが示された。この理由は、金属多孔体を用いた複合蓄熱体は、気孔率が非常に高いにもかかわらず実効熱伝導率が高くなること、高い気孔率のために多量の相変化物質を含浸できるためであると結論できる。数値解析結果は実験結果と比較的良く一致した。さらに精度を上げるためには、気孔率の高い複合蓄熱体の物性値評価の精度向上,相変化物質の融解・凝固特性の正確な把握等が必要であることが示された。これらから、セラミックス多孔体より、金属多孔体を用いた方が温度吸収に用いる潜熱蓄熱体として有効であることが明らかになった。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇
Fusion Technology, 39(2-Part.2), p.1050 - 1055, 2001/03
本研究は、真空容器内冷却材侵入事象時に核融合炉内で起こる水-蒸気二相流挙動を冷却材侵入事象統合試験装置を使って実験的に調べ、また、TRACコードを使って実験結果を数値的に検証したものである。冷却材侵入事象統合試験装置は核融合実験炉(ITER)の構成要素を約1/1600で縮小簡略モデル化しており、プラズマチャンバー、ダイバータ、真空容器、サプレッションタンク等から構成される。実験では冷却材侵入時の水の相変化挙動を可視的に観察し、プラズマチャンバーからダイバータを通って真空容器に流れ込む水と蒸気の流動挙動を定性的に明らかにした。また、ITERサプレッションシステムが冷却材侵入時の圧力上昇を有効に抑制できることを定量的に確認した。さらに、冷却材侵入時の容器内の圧力上昇、ボイド率等をTRACコードによる数値解析によって高い精度で予測できることを実験結果との比較から明らかにした。
三輪 敦志*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7440 2000-014, 40 Pages, 2000/02
本調査は,土岐周辺に分布する土岐花崗岩の地表露頭の岩石薄片試料について,偏光顕微鏡による薄片観察およびモード測定を実施し,既存情報とあわせて考察を行い,土岐花崗岩の岩相分布を把握することを目的として実施した。偏光顕微鏡観察結果およびモード測定の結果から,花崗岩の多くは,石英・カリ長石・斜長石をほぼ等量含むアダメロ岩を示し,含まれる有色鉱物の組み合わせにより,黒雲母のみ,黒雲母+白雲母,黒雲母+角閃石に分類される。これらを考慮すると土岐花崗岩は大きく分けて 1)黒雲母アダメロ岩,2)含白雲母黒雲母アダメロ岩,3)角閃石黒雲母花崗閃緑岩の3つのグループに分類される。石原・鈴木(1969)では野外での岩相変化(主に粒径と角閃石の含有)から土岐花崗岩を分類している。しかし,有色鉱物に白雲母を含む試料の記載がほとんどない。今回の調査によると,白雲母を含む試料は,土岐花崗岩体の西部に多く分布する特徴がわかった。また,有色鉱物に角閃石を含む試料は,従来,土岐花崗岩体北西縁部のみに分布するとされていたが,今回の調査では,岩体の東側にも分布する事が新たにわかった。
久保 真治; 秋野 詔夫
Transactions of the American Nuclear Society, 81, p.352 - 353, 1999/11
原子炉やエネルギー機器の熱を非電力用途に利用するためには、高効率の熱輸送と熱貯蔵技術が必要である。このような熱輸送に応用可能な熱媒体を試作した。これは、大きな融解凝固潜熱を有する相変化物質(PCM)をマイクロカプセル化(MCPCM)し、さらに低粘性の搬送流体中に分散しスラリー状にすることによって、常時流動性を維持させ、かつ、大きな熱量を保持させるようにした熱媒体である。純水にMCPCMを添加することによる効果を調べるため、この熱媒体を容器内に注入し、水平円柱を用いて加熱する自然対流熱伝達実験を行った。その結果、円柱の熱伝達率は、相変化が生じる温度レベル条件では、数十%程度増加するが、相変化が生じない条件ではわずかに減少することを見いだした。この熱伝達率の増加率は、MCPCM濃度を上げるに従って増加し、また、境膜温度差を小さくするに従って増加した。
岩佐 薫; 椎名 保顕; 稲垣 照美*
可視化情報学会誌, 19(75), p.41 - 45, 1999/10
円筒内蓄熱カプセル内相変化流体の自然対流及び強制対流による融解過程を、可視化を含む実験及び解析により調べた。実験ではカプセルとしてアクリル容器を、流体として水を用いた。また、表面熱伝達率一定とした融解解析を行い、実験との比較を行った。自然対流による融解の場合、カプセル径が小さい場合には実験と解析はほぼ一致するが、カプセル径が大きくなるとカプセル内自然対流の影響が顕著になり、両者の不一致は大きくなる。また、表面温度の不均一は小さく、相変化界面形状の非対称性は小さい。強制対流による融解の場合、表面熱伝達率の非一様性が大きいため、界面形状は非対称となる。また、表面温度の不均一性が大きくなるため、融解特性を評価するには、表面熱伝達率非一様の影響を考慮する必要がある。
椎名 保顕
JAERI-Tech 98-056, 64 Pages, 1998/12
固液相変化蓄熱を利用した高温高密度の蓄熱技術開発の基礎研究として、多孔質セラミックスに溶融塩を含浸させたセラミックス蓄熱体を試作し、強度、熱物性、温度特性を調べた。多孔質セラミックスとしては熱衝撃に強いZrOを用い、蓄熱物体としてはNaCO,MgCl,CaClの混合塩を用いた。実験の結果、使用した溶融塩は空気中の水分を吸収し、変質したり、融解・凝固のくり返しにより蒸発し質量減少を生ずる可能性があるため、密閉雰囲気中で使用する必要があることが示された。また、温度変動域を適切に選択すると、雰囲気温度が変動しても蓄熱体中心温度の変動を小さく抑えることができるため、熱負荷変動吸収のために蓄熱体を利用できる可能性があることが示された。
Brear, D. J.
PNC TN9410 98-005, 53 Pages, 1998/01
仮想的な炉心損傷事故時において、溶融燃料は燃料集合体ラッパ管等のスティール構造材と接触した場合には、燃料は固化して構造材表面にクラストを形成するとともに、構造材の表面は溶融する可能性がある。このような溶融・固化過程は、燃料の固化挙動、すなわち燃料の炉心からの流出挙動に影響を及ぼす。この場合、燃料およびスティールの中に形成される温度勾配によって、燃料からのスティールへの熱移行速度が計算されることになる。本研究では、初期に液体状態にあるUO2が固体スティールに接触する場合に1次元非定常熱伝導方程式を適用し、最新の物性値を用いることで、燃料クラストの形成およびスティール溶融が生じる条件を予測した。また、その一方もしくは両方の物質が相変化する時の界面温度を計算するための簡易解析手法を作成した。本研究で予測されたスティール溶融条件を既存の実験結果と比較して、モデルの妥当性を確認した。
杉山 智之; 越後 亮三*; 吉田 英生*
Molecular and Microscale Heat Transfer in Materials Processing and Other Applications, 1, p.105 - 116, 1996/12
物質の相変化は巨視的には様々な記述がなされているものの、微視的にはまだ明らかになっていない点が多い。気液共存領域に着目した場合、便宜上気相と液相がある比率で共存すると記述されていても、実際には分子は様々な大きさを持つクラスターを形成しており、物質の巨視的な性質はこれらクラスターの挙動に依存する。本研究では、実験的に扱うことが困難な気液共存領域及び臨界点近くにおいて形成されるクラスターの性質を分子動力学シミュレーションにより明らかにすることを目的とした。Lennard-Jones粒子を2500~65536個用いた2次元系でのシミュレーションの結果、クラスターの空間・時間的性質の温度・密度依存性、及びクラスターサイズのしきい値の存在が明らかにされた。
秋野 詔夫; 高瀬 和之; 久保 真治; 長島 昭*; 鷺谷 昭二郎*; 中西 真行*
第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集, 0, p.589 - 591, 1994/00
相変化物質(PCM)の大きな潜熱を熱輸送に利用することをねらいとして、PCMをマイクロカプセル(MC)化技術によって独立・安定な微粒子とし、低蒸気圧・低粘性の液体中に分散させ、高熱輸送密度・低運動圧力・低消費動力を特徴とするスラリー状熱媒体の開発を進めている。開発課題は、耐熱性・耐久性に富むMC化粒子と長期安定なスラリーの開発、熱物性データの整備、伝熱・流動特性の解明、利用技術の確立等である。本報告は、試作したMC化粒子及びスラリーの融点・凝固点と粒子径、PCMとMC物質組合わせの関係を、示差走査熱量計を用いて測定した結果を述べるものである。成果は、融点は一定値であったが、凝固点は粒径・乾燥/湿潤状態・PCM物質・MC物質等の影響を受け、過冷却現象を生じることを見い出した。さらに、物質の組合わせによって、過冷却を回避できる可能性があることを示した。
林 巧; 奥野 健二; 山中 恵一*; 成瀬 雄二
Journal of Alloys and Compounds, 189(2), p.195 - 199, 1992/12
被引用回数:8 パーセンタイル:60.32(Chemistry, Physical)核融合炉の第一壁に注入されるトリチウムが持つと予想されるエネルギー(数10数100eV)に近い領域のDイオンを用いて、アルミニウムリチウム(Al-Li)合金中での重水素の透過挙動を調べた。Al-Li合金板(0.89及び2.22Wt%Li,厚さ0.4mm、直径約34mm)を脱脂洗浄後試料とした。実験条件は、入射エネルギー(E)=100-1800eV、入射フラックス()=0.11.310D/cms、試料温度(T)=550-825Kとした。結果、重水素の透過フラックス(p)と入射エネルギー(E)との間には顕著な相関は認められなかったが、入射フラックス()との間には= ()又は-()の相関を示した。また、透過量の温度依存性は各合金とも2つの温度領域に分けられ、高温領域では顕著な依存性を示すが、低温領域ではほぼ一定であった。この変化はAl-Li合金における相変化(相と+相)と密接にかかわっている可能性がある。
林 巧; 奥野 健二; 成瀬 雄二
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.1065 - 1069, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉の第一壁に注入されるトリチウムが持つと予想されるエネルギー(数10~数100eV)に近い領域のDイオンを用いて、アルミニウムリチウム(Al-Li)合金中での重水素の透過挙動を調べた。Al-Li合金板(0.89及び2.22Wt%Li、厚さ0.4mm、直径約34mm)を脱脂洗浄後試料とした。実験条件は、入射エネルギー(E)=1001800eV、入射フラックス(i)=0.11.310D/cms、試料温度(T)=550825Kとした。結果、重水素の透過フラックス(p)と入射エネルギー(E)との間には顕著な相関は認められなかったが、入射フラックス(i)との間にはp=a(i)1/2またはp-a(i)の相関を示した。また、透過量の温度依存性は各合金とも2つの温度領域に分けられ、高温領域では顕著な依存性を示すが、低温領域ではほぼ一定であった。この変化はAl-Li合金における相変化し(相と+8相)と密接にかかわっている可能性がある。
奥山 邦人; 青木 成文*; 小澤 由行*; 井上 晃*
Bull.JSME, 29(253), p.2122 - 2130, 1986/00
著者らは、前報において狭い流路内の発熱体をステップ状に加熱した際に生じる非定常沸騰及び非定常二相流に関する実験を行った。そして比較的低熱流束下では発泡・凝縮消滅による周期的な脈動現象が生じることが観測された。本報では圧力変動場での孤立気泡の生長・消滅をモデル化して流路内の非定常二相流特性の解析を行った。その結果、脈動の周期や沸騰気泡の挙動を定性的に説明することができた。更に、流路内の発泡による圧力上昇は他の場所の発泡を抑え、凝縮による圧力低下は他の気泡を生長させ消滅を遅らせるといった圧力変動の非定常沸騰へのフィード・バック効果が明らかとなった。
倉沢 利昌
Journal of Nuclear Materials, 71(2), p.327 - 332, 1978/02
被引用回数:2圧縮応力下でのクリープ現象は燃料-被覆材相互作用解析に必要な因子の1つである。特に今回はセシキ炭化物の挙動とそれがクリープにおよぼす影響について調べた。組織観察によればセシキ炭化物(UC)の生成速度は前に行った応力のない状態での速度とほとんど同じで圧縮応力の付加によって加速されていない結果をえた。クリープ実験中にUCの焼結体が順次UCに相変化することがクリープ速度を支配していると思われる。そして実験を行った1400C、1300C、1200Cの各温度でのクリープ速度の応力依存値がそれぞれ2.8,1.2,1.2の異なった値をとり、またクリープの活性化エナージーが応力依存性を示したり従来報告されてきた結果と異なる結果がみいだされた。そしてよく使われている一般のクリープ式にはそのままあてはめられず次の式に比較的良く一致する。exp(-H()/RT)exp()但し、:応力、クリープ速度、H()=41+0.894、は0.02~0.07の値をとる。